はんだ牛蒡生産者 反田孝之さんブログ - 2014年7月の記事

7/31 農薬はそんなに悪いものじゃない

農薬は安全性がしっかりと検証された上で製品化されているので決して危険なものではない、使用している農家は堂々と使うべし、などという論調をネット上でよく見かける。ため息が出る。安全性の検証はどのようになされたのだろうか。100年200年使い続けたときの検証もしたのだろうか(不可能だからしているわけがないが)。

ひどい論になるとお正月に食べる餅までネタに出てくる。毎年何人もの死者を出しているのだから、農薬より餅の方を規制すべきだ、なんだそうだ。呆れてものが言えん。餅は単なる自己責任の話だろうよ。

まあこういうレベルの主張は放っておいたとしても、私も農薬がそこまで悪者とは思っていない。環境へ与える影響は100年200年と見たときに不安ではあるが、人体への影響というのはそれほど目くじらを立てるほどではないのではないか。農薬は異物であることを体が認識しやすく排毒されやすいからだ。

農薬を使う害は、昨日も書いたが、本来なら人の口に入る前に駆逐されていたはずの生命力の低い野菜などが、農薬によって生かされてしまうということである。この論でいくと、殺虫剤を使わないと虫に食いつくされてしまうはずだった野菜を、虫が来ないようにハウスや防虫ネットで囲んで栽培して、無農薬だよ~と喜んで食べるのはちょっと違うということになる。農薬を使っていないだけのことで、野菜自体の生命力は弱いのだから。

もう一回続けよう。

7/30 食のセーフティネット

昨日書いた「発酵」と「腐敗」のことを別の視点からみると、人間は自らの体に良い物を識別するために、体に良い食べ物から発する匂いを良いと感じ、体に悪い食べ物から発する匂いを臭いと感じるような嗅覚を自らに備えた。腐ったものを食べたいと思わなくて、発酵したものを食べたいと思うのは、当たり前のことなのである。

少し前の時代、生命力が弱い食べ物が人間の口に入ることは稀であった。自然界のセーフティネットが健在だったのだ。

野菜を例にすると、そういう野菜はまず畑で駆逐される。病気(菌の作用)によって朽ちて水や土に変えられてしまい、収穫の日の目を見ない。

なんとか生き残って収穫された野菜は、次は腐敗菌の洗礼を受ける。発酵食品を作ろうにも発酵してくれずに腐敗していく。

これらの過程を突破して人間の口に入るものは、生命力あよっぽどしっかりしたものであっただろう。

しかし現代。畑では農薬によって延命させられる。本来朽ちていくべき野菜も収穫までたどり着く。

そして天然菌の変わりにと人間が開発した「純粋培養菌」の威力によって、本来腐敗するはずのものであっても発酵させてしまう。

こうやって生命力の弱い食べ物が平気で人間の体に入ってくるようになった。自然界の偉大なセーフティネットを崩してしまったのである。そして「栄養」などというものを発見して勘違いに拍車をかけている。食品の中に栄養なんてあってもいいし、なくてもいい。もう栄養価の話をするのはやめようよ。大事なのは食品自体が持つ生命力だ。

もう1回続けよう。

7/29 第二回 圃場見学会

一昨日は27名の参加者にて圃場見学会を実施。土への養分供給を前提としない「自然栽培」を2009年に開始し、うちの圃場で何が起こっているかを説明させてもらった。歩行距離1300m、2時間半に渡った見学会だったが、奇跡的な涼しさも手伝って、無事に終えることができた。

うちの圃場で起きていることは現実であり、つまり「科学的」である。しかし偏狭な「科学主義的」思考にとらわれている世の中の大部分の人には受け入れられないことであるだろう。近代農学のさわりで学ぶ事柄とは多くのことが逆なのだから。

狭い主義や主張にとらわれすぎていることが、世の中を面倒にしている。ならば一農家の立場でありながら、そこにとらわれない実践の実際を多くの人に見てもらいたい、という気持ちからの開催だったが、終了後嬉しいコメントをたくさんいただき、やって良かったとしみじみと感じているところである。

そして思わず膝を打った私の学びも。このたびはタルマーリーが社員研修ということでスタッフを引き連れて参加してくれたので、二部の座学では渡邉さんにも見学会にちなんだネタでお話をいただいた。その中で「腐敗」と「発酵」の話があった。

これまでの私の認識としては、この両者には本質的な違いはなくて、生命力のない物が水に返るときには臭い匂いを発し(腐敗)、生命力のあるものが水に返るときには好い香りを発する(発酵)、というものであったのだが、なぜ後者は好い匂いを発し人や動物に食われたがるのかが腑に落ちなかった。

そしたら渡辺さんの話の中で、後者は「そのままでは返りにくいから人や動物に食わせるて返らせるのだ。」とのこと。いやはや、そうか、言われて見れば簡単なことであった。後でこのことについて「今までそういう説明をしていなかったと思うがいつからこの理屈に気がついたのか。」と聞いてみた。すると彼もどう説明していいかをいつも悩んでいたが「圃場見学をしている最中に分かった」とのこと。へ~、そうなんだ。

そして私の中で、現代の「食」由来の病気のカラクリが見えてきた気がする。これについては次回に。

7/26 雨で慌てる

ゴボウは自家採種をしているが、花が終わり、順次、種が熟しつつある。

そして昨日の夕方。出荷場での作業を終え、そろそろ畑に出ようかと何気にPCで雨雲レーダを見て慌てた。ド級の雨が近づいているではないか。とにもかくにも熟した種子は摘み取ってしまいたい。雨にぬれると果房の中で発芽してしまうからだ。

車で慌てて駆けつけるも、タッチの差でアウト。豪雨。わずか10分で止んだが熟れた果房はぐちゅぐちゅに濡れてしまった。

仕方なく、摘み取って家に持って帰って手でむしって新聞紙の上に広げて干したが、大変な作業だ、もうやりたくない。毎年、熟れていくものから順に雨の直前にその都度採種している。夕立は急にやってくるので厄介だが、ここ2年は上手く立ち回っていた。そろそろ雨よけハウスなどを取り入れようかとも思うが、ゴボウってニンジン何かと違って背が高いので面倒なんだよね。

ニンジンといえば、こちらも早朝から慌てた。昨日の夕立でしっかり土が湿ってくれたので、乾かないうちに!とトラクターを回送し、太陽熱マルチング。状態としてはベストの感じでできた。

雨といえば、明日は午前中に雨が降って寒冷前線が通過する見込みから、圃場見学会の午後はいくぶん涼しいとの予報。そうなってくれればいいのだが。この暑さの中じゃあねえ。

7/23 ゴボウ収穫時期の繁忙

日々ひたすらに動くが、作業が押した流れが変わりそうな兆候なし。

ゴボウの収穫から選別がらみの作業ワンサイクルで毎日5時間くらいかかる。これが痛い。出荷場では女性4人が動いているが、酷暑の中、重たいゴボウを抱えながらのフル回転なので、これ以上私の肩代わりをしてもらうことも難しい。(ゴボウ収穫進捗率55%)

殺人的繁忙期並みのサイクルに戻せばいいところだが、これまでの疲労の蓄積とこの暑さのためちょっと無理。

6月だけでなく、この時期のことも何かと考えんとならん。しかしこれが難題。ポイントはどこなのか。

7/21 ぼやき

世間は連休なのね。

ここにきての作業集中は堪える。暑いから。ゴボウの収穫、大豆の土寄せをひたすらするが、暑い暑い暑い!ってまだ31度なんだけどね。真夏が来るよ、嫌だなあ。

田んぼの水管理を今年はまた新たな方法やっているが、さあ、この時期からはどうすんべかね。溝切りは今年もやらんかった。というか、できん、無理、他が忙しくて。それに辛いし。

圃場見学会の準備もせんとならんが、今ちょっとそれどころでないな。結局30人くらい来る。この畑で何を見てもらい何を説明しようかなあ、と考えるのは楽しいね。

さてさて、また焼けた鉄の塊(乗用管理機)に乗りに行こうか。明らかに大豆が喜んでいるように見えて、それだけが支え。そういや大豆の連作5年目の畑が面白い。またにするか。

7/20 うちの圃場から学んでいること

暇さえあれば土のことを考えている。世の中にはそれなりに土の見方が出来ている人がいて、言っていることの真偽がどうであれ羨ましいなと思っていたが、昨年くらいから私も何か見えて来たような気がしていたが、最近ますますそんな気がしてきている。

理想の土はゼロの状態。プラスもなくマイナスもない。そしてエネルギーが低く、生命力が高い状態。

エネルギーが低いというのがとりあえずのポイント。これが高いと自然界が寄ってたかって低くしようとするわけだ。作物栽培で言うと病気や虫害。人間でいうと病気。いっしょだ。

エネルギーが高いと目立つし人がチヤホヤしてくれる。私も今そんな状態なのだろう。そして人が集まり私のエネルギーを下げようとしてくれる。それに気が付かないと、病気のようなことに、いつかなる。

作物の管理には必ずメリットとデメリットがある。というか物事はみんなそう。何かをすると必ず得るものと失うものがある。私がこのブログを書いていてもそうだし、講演で人前で話すことだってそうだし、今度の圃場見学会だってそうだ。必ず得るものと失うものがある。それを意識していればいい。意識しないからおかしいことになる。

エネルギーが高い状態でいつの間にか不幸になっている人って、そういう視点で見ると多くないか。地域づくりもそうだ。意識をしていないのでパフォーマンスが低下する。そういえば「修業」ということがある。そう簡単にパフォーマンスが低下しないように自分を鍛えることが修業である。修業とはエネルギーを潜在的に低くするということである。

プラスマイナスゼロでエネルギーを低く保とう。マイナスで低いのではだめ。ゼロで低く保つ。それが生命力を強くするということになる。

あらゆることのカギじゃあないか。私はまず農業経営でこれを実践してみたい。そうやって10年後の圃場見学会だ。

7/19 梅雨明けの作業集中

梅雨明けっぽい今日からは、待望の大豆の土寄せ2回目の開始。

連日の雨のため作業ができず手遅れ気味だが、1回目の土寄せがまあまあいい状態にできているので、そこそこの結果は出そうである。気を確かに持って何とかやりきるのみ!それにしてもこの梅雨明けの暑さの中、雨で土がカチカチになったせいで強いられる低速の管理機での3.5haは気が遠くなる・・。

そして梅雨明けというのは同時にニンジンの太陽熱マルチングのタイミングを逃したことになる。次の雨を待って、というところまでは段取りができたのだが、これじゃあね。まあ播種が早くても遅くても一長一短だ。ここはなるがままに任せるしかない。

モアがけも急いでいるし、耕うんも急いでいるし、草取りも、草刈も、あれも、これも。雨や機械の故障でできなかった作業が一気に噴出している。なんとかせにゃ。

ちなみにゴボウ収穫の進捗率38%。目標はお盆前の終了。さあどうか。

7/18 大豆の土寄せができずにいる

今田地区の大豆の草がまずいことになっている。2回目の土寄せをしたいのだが、連日の雨のせいでぬかるんでできずにいるのだ。

タイミング的にはこの前の日曜日だった。圃場もそこそこ乾いてベストと言えなくても悪くない条件。しかし段取りを誤った。管理機の爪がチビて作業性が低下していたので新品を注文しておいたのだが、トラブルで間に合わなかったのだ。もはやいくらか手遅れ気味。今年は順調だっただけに残念でならない。

圃場に入れるのは早くて明後日とみているが、また日曜かよ。ニンジンの太陽熱マルチングも急いでいるので、土日がまた潰れそう。息子と遊びたいんだけどねえ。

ゴボウの収穫~調整関係で結構時間が取られるせいで、どんどん進められないのも頭が痛い。

外は蒸し暑いね。行こか。

7/17 人手をかけないということ

昨日、作業の効率化には「金をかけず、人をかけず、エネルギーをかけず、」だと書いた。このことについて誤解されてきたことがあるので少し追加しておきたい。

それは「人をかけず」のところ。人を使わない方向性は過疎地での貢献性が低い、機械メーカーに金が流れるばかりでなく地元(の人)に金を落とそうよ、つまりもっと人を使おうよ、ということである。

このことは外れてはいないが、単純に当たりとはいえない。

まず例に挙げたゴボウの収穫作業。ゴボウのために(人間のためもあるが)涼しい早朝の2時間だけ掘るのだが、雨天見込みで中止の場合には当日早朝の6時に私から電話が入るという条件付きで、たった2時間の作業だけのために毎日スタンバイできて通えて、体が元気な人、というのは、この過疎の地域ではそうそうはいないのである。

いないんだから、人をかけない方向、機械化の方向で考えざるを得ない。

また機械化できずにどうしても人手でやらなければならない作業というのがある。人手はそういうところでかけることになる。今回は新たな2人の若い女性に、ゴボウのサイズ分けの作業を手伝ってもらっている。毎年頭を抱えている作業なのでとても助かっている。

最近あまり言われなくなったが、どうしてもっと地域の人に作業を手伝ってもらわないのか、とよく言われていた頃がある。それは簡単。地域の人がやりたがらないからだ。時間、気分、辛さ、などの条件がそうそう合わない。これは天候に左右されやすい露地農業という形態にも原因がある。パートさん的に多くの人を雇うスタイルにしたければ施設(ハウス)農業にするのがいい。しかしそれでは農地は守れない。いろいろある。

労働集約性が低い稲作の拡大のため過疎になったという秋田県知事が言ったことは一理あるが、そう簡単ではあるまい。

7/16 収穫作業が省力化

続いてゴボウの収穫ネタ。

このたびの収穫作業はずいぶんと楽になっている。やり方を変えたのだ。これまでコンテナで受けていたものを袋で受ける。というたったこれだけのことで、まずは私の負担が大幅に軽減され、手伝いに来てもらっている人たちの負担も軽減され、能率も良くなった。

これまでにも「抜けないゴボウ」状態のときはゴボウが長くてコンテナに入りきらないために袋で受けていて、何とかこの方法をスタンダードにできないかと思ってはいたが、出荷場へ持ち込んでからの扱いに困るのであくまでイレギュラーの手段だった。

しかしこのたび、持ち込んでからのことを工夫した。いや、正確に言うと工夫などという大げさなものではなくて、単にひらめかなかったというか、真剣さがなかったというか、私がバカすぎたというか、気づいてみれば情けないくらいに簡単なことであった。今までの苦労はなんだったんだあ~。

起業し10年が経ったが、今だにこういう改善ってたくさんあるのよね。金をかけず、人をかけず、エネルギーをかけず、能率が上がった上に楽になる。きっとまだまだあるはず。

しかしながらこれで、年間生産量40トンくらいまでの最適な収穫方法に達したのではないか。それを超えるとまた違ったステージの方法を考えんとならんかね。自走式の収穫機を導入するとか(笑)。そりゃ金がかかる。

今40トンと言ったが今のうちにはあまりに途方に暮れる数字で、現実にはまずは安定的に年間20トンを超えるようにすること。そのためには春まき型の改善。具体的には土の管理。ここが見えてきたと思っていたが、ようやく今年その結果が出てきている。

それをクリアしたら残るは洪水対策。温めている案があるが、その実践は50馬力トラクターの寿命との相談になる。じわじわと行くぞい。

7/15 「抜けないゴボウ」問題の対策

秋蒔きゴボウの収穫が32%終わった。

今掘っている圃場は、3年前にゴボウが長すぎて専用収穫機では歯が立たずユンボでチンタラ掘って、体は壊すは品質は落とすは、と偉い目に遭った圃場。

今回は同じ鉄は踏まず!という決心の下、合わせ技での管理を実施。

その1。播種前にかけるトレンチャーの耕深を110cmから90cm程度へと浅くしてみた。これについては評価が分かれて、深いほうが抜けやすくなるのではという人もいる。

その2。元肥を振った。2009年から一切の肥料も堆肥も入れていない圃場であったが、肥気のある圃場のゴボウは長さが短めになるという経験から、肥料を振れば短くなるだろうと。ただしこれには悩んだ。せっかく生命力が強い栽培が可能なのに、あえて肥料を振って弱めるのだから。しかし理想(すべての圃場で自然栽培にすること)を求めるのはもう10年先でいいだろうという判断。

その3。圃場の土が湿っているときに収穫するようにしている。秋蒔きの圃場はもう1枚あるのだが、そこは土が重いためゴボウは難なく抜ける。晴れが続いて土が乾いていればこちらを掘り、雨の翌日などは今の砂地の方を掘るというやりくり。最近は雨が多いので、ここ数日はずっと今の圃場を掘っている。本当はゴボウが太く育っていてかつ洪水時に冠水しやすいもう1枚の圃場を先に掘りたいのだが、これは賭けである。

その4。専用収穫期の作業速度を大幅に落としてみている。明らかに遅くしたほうがよく抜けるが、抜けないときは遅くしても抜けないからこれは補足程度のこと。

これらの結果なのかどうなのか。今年は今のところ95%くらい抜けていてホッとしている。残りの5%は後日ユンボで掘る予定。

7/14 圃場見学会の空席が残りわずか

以前紹介した圃場見学会だが、おかげさまで定員が残り2名程度となっている。もう少し定員を増やそうかということも検討はするとして、「そのうち申し込みを」という人は早めにお願いしたい。

農や食の分野とはまったく関係ない立場の人にも、きっと有意義なものであると思っている。むしろ私としてはそういう立場よりむしろ、地域づくりなどの漠然としたことに興味のある人、生き方に悩んでいる人、などに来てもらいたいなどと考えている。人間はしょせん自然界の摂理から逃れることはできない。その中で前向きに取り組み、生きる。このことがどれだけ大切なことか、ああ何も分かっていなかったなあ、とここ数年で痛感している。

もちろん私だって実は未だに何もわかっていなくて、常に学びながら生きている。だから高いところから偉そうなことをいう気はないので安心して欲しい。うちの自然栽培の取り組みから見えることを現場で率直に紹介し、少しは私の見方を添えるとしても、そこから先は各人が考えてもらえばいいことだ。

申し込みは左の「圃場見学会のご案内」から。

7/12 ゴボウを売るこの時期の辛さ

秘密裏に(笑)秋まきゴボウの収穫が進んでいる。(進捗率22.5%)

毎年この時期はお客さん(バイヤーなど)への配分に頭と気持ちを消耗する。もっと生産量があれば楽だろうにと自分の力不足を嘆く。

配分といったが、姑息なことはしない。ぶっちゃけて言うが、卸値はすべて同じ、お付き合いのふるい順番に出荷する、ただこれだけのこと。

だがこれだけのことに気持ちを使う。生産量は年によって全然変わるので、比較的新しい人は年によっては出せないし数回送っただけで終わってしまうことになる。事情を言ってお詫びする。相手もいろいろ、これが実に実に心苦しい。

そして新しい人をお断りすることも辛いことである。知らない人ならあっさりと説明して終わりだが、良く知っている人や親しい人が辛い。辛いが断る。どれだけ親しかろうと、著名な方だろうと関係ない。理由も考慮しない。そこは頑として断る。しかししばらく気持ちが晴れない。むしろ罪悪感が芽生えることもある。

またせっかく自然栽培で育てたゴボウも、古くからの従来のお客さんは単に有機栽培物として扱われてしまうことがほとんどだが、いくら新しいお客さんが自然栽培ものとして扱うと言ってくれても、そしてもっと高い値を提示してくれても、決して優先することはしない。頑として断る。自然栽培で収量は減るので経営的には辛抱を強いられる。

商売が下手と言われてきたこともあるが、商売上手になることを考えるより、歩留まりを上げつつ増産を果たす方がよっぽど今のうちとっては必要なことと考えているし、これは誰が何と言おうと正解だろうと考えている。

それも新しく希望されるお客さんのためにではなくて、あくまでまずは従来のお客さんのニーズを満足させるための増産である。もちろん余剰が出れば新しい人にも回るが、開始当時、売り先に困っていた時に手を差し伸べてくれた相手に対し、私は精一杯のお付き合いをさせてもらいたい。

新しく希望される方々に一言。当時の私のような人が必ずあちこちにいる。そういう人を探してぜひ手を差し伸べてあげて欲しい。

7/11 続・元スタッフの来訪

これなら社会で生きていけるだろうと思ったときに、うちを辞めるよう私から切り出した。ずいぶんと変わったとはいえ、うちにいては最低賃金くらいしか払える実力しかない。うちのような農業は職人の世界で彼には明らかに向いていない。未来もないような待遇で都合よく使い続けるということは私にはできない。彼は去っていった。

彼は時々メールで近況を知らせてくれていた。昨年には、「今までで一番自分のことを思ってくれた上司は反田だった。」などとよこしてきたので、「上司比較をしているうちはまだまだ。オメーは相変わらずバカだな。」と返したりした。

7年ぶりに会った彼は相変わらずだった(笑)。良くも悪くも。しかし必死で悩みながら「今」を生きている彼の近況や愚痴を聞いていると、身の丈を探す旅をちゃんとしていてくれてるようで嬉しかった。

当時の彼を受け入れる際には、県の補助事業を使わせてもらった。今思えば、私の意図が事業の利用にはそぐわなかった例だろう。しかしおかげで彼を受け入れることができて、今がある。

「有能な人間を呼び込んで・・」という手法で諸問題の解決をはかろうとする時勢を、職人の下で修行をした私などは諸手を挙げて賛成できず、どうにも引っかかる部分がある。「力のないものは死んでしまえ」と言っているようなものじゃないか、と憤慨したくなるようなことも少なくない。だが私もこの数年の間に根負けした。今後の受け入れはよっぽど力のありそうな子だけに限ることにしている。

当時の彼のように錯誤した若者がきっかけをつかむ機会というのは、今の社会の中ではどこにどれだけ位置づけられているのだろうか。家庭やうちのような会社がその任を負えなくなっている昨今ではそんなことを心配する。

7/10 元スタッフの来訪

そういえば田植えを開始したばかりの5月20日過ぎに、7年前にうちの従業員だった子がはるばる神奈川県から遊びに来てくれて田植えを1日手伝ってれた。聞けばもう30歳になったという。これじゃあ自分も年をとるわけだ・・。

当時の彼は新卒で就職活動をしたが何十社も落とされたとのことでうちにエントリーしてきた。会って、なるほど・・、大変な子だった。不採用にしたのだが、そのうち人が足りなくなって、不採用にした子の中からなぜか明らかに戦力になりそうにはない彼が気になる。今どうしてる?と聞くと相変わらずどこにも収まっていないとのこと。じゃあ来いよ、ということになった。

ふたが開いて、やはり相当のもの・・。まずはこういう子に多い「勘違い」を自覚させることに全力を挙げた。かなり叱ったりもしたし厳しくもあたった。彼の住まいに乗り込んで行って、「おい、ここに座れ。」と正座して面と向かって「いいか、お前はバカなんだから・・」、「今日からこの紙を壁に貼って毎日読め!」などと説教もした。思い返してみると、これまでに私が唯一厳しく接することができた子だった。

かれはどんなに厳しく当たっても意外とケロリとしていた。だから厳しく接することができた。性格が明るいのだ。「やっぱり叱られると凹みます。」と少しは凹んだ様子で本音もしゃべった。素直なのだ。私はこういうところが気になって、何とかしてやりたいと採用をしたのだろうと思う。

半年の辛抱の後、彼は劇的に変わった。身の丈をようやく理解してくれた。人間の成長はここからがスタートだ。残りの数ヶ月、彼はどんどん変化を遂げた。

続く。

7/9 中学での授業

今日は昼前に母校の中学へ食育関連の授業をしに行ってきた。

ここの栄養教諭さんがとてもうちの食材を気に入って下さっている。初めの打ち合わせで、必要なのは食材の栄養じゃなくて生命力だということを話してもよいかどうか聞いたところ、「そういう話をしてくれるからこその反田さんだ。ぜひ。」とおっしゃっていただき、とても気が楽に。

こうなると作物の健康と同じだということを語ればいい。つまり栄養を考えていると体ばかり大きくなるが健康はといえば???。栄養など前提とせずに生命力の強いものを食べれば、体は小さいかもしれないが元気であるという話。ゴボウもそうだからきっと人間もそうだよと、ザックリいってこういうことを紹介させてもらった。

給食によばれ、その時の校内放送で、私が化学物質を使わずに栽培しているから安心なんだという紹介が流れたが、このあたりが最近ネット上などでも問題になっている微妙なところだから、化学物質がそんなに悪いのではなくて、そういうものに頼らないと病気になってしまう生命力の弱さの方が問題なのだということをもう少し強調しておけば良かったか。

ともあれ改めて考えさせられたことは、子供に何を言ったところで限界がある。話すべき、諭すべきは親。今日のようなことをバージョンを変えて親に対して話したい。子供たちには、「今は出されるものを感謝して食べておいて、年頃になったら中1のときに地元の変なおやじが何かゴチャゴチャ言っておったな、と頭の片隅に置いといてな。」と伝えておいた。もうこれしかないわな。また私は遠くから招く講師などとは違って地元の人間でずっとここにいることがいい。

ところで給食に関して、もう興奮したくなるような提案も受けたが、現実を考えると途方に暮れる。しかし単に諦めるのでは芸がない。合わせ技を用い、可能な方法を10年くらいの経営計画の中でトータルに考えれば何とかならんだろうか。カギになるのは、「俺が俺が」ではダメということ。エネルギーが低く安定した状態で回っていくような流れを考えたい。真新しさはダメ、アイデアはダメ。ダメとは言い切らないが、意識する。合わせ技で。米百俵で。仕掛けは常にして、前進は一年で一つ。これで行く。

7/7 大豆の管理が厳しい・・

連日の雨のせいで畑の管理が相当厳しくなっている。

一番の悩みは大豆の土寄せ。草の大きさからいえば今日か明日くらいがベストタイミングな感じだが、とても畑に機械が入れない。入れたとしても土寄せの精度が落ちるし、作業後に強雨にさらされると土寄せ効果は半減だ。

といいつつ、昨日田津地区の土寄せをやった。もうここは判断。昨日やるリスクと次の機会を待つリスクを天秤にかけての判断。開始時は一部の圃場だけ、のつもりだったがずるずると全部をやることになった。ぬかるんでいる部分もあって上手く仕上がらない箇所も多かったが、仕方がない!・・これしかない!の一念でやり切った。そしてその後の雨と、今日の今さっきの強雨。畑をまだ見ていないが、かなり草が洗いだされてしまったことだろう・・。

田津地区は播種後の雨がなく、最高の状態できていただけに残念。遊びでやっているのではないのだからこういうリスクが減る管理を今後考えていかなければならない。

残るは渡地区0.6ha。面積は小さいが可能な限りベストを尽くしたい。ここはさらに草の生えが遅いという幸運。しかし台風が去る週末までは持たないだろう。

それにしても主力である今田地区が終わっていて良かった。考えただけでぞっとする。

7/5 圃場見学会のご案内

昨日書いたばかりだが、さっそく圃場見学会の詳細をアップしておいた。こちらの「圃場見学会のご案内」から見てもらいたい。

もう紹介したいこと、しゃべりたいことはたくさんあるのだが、今回はなるべく現実を重視し、作物栽培の現場を冷静に見てもらいたいと考えている。

もちろん完全に予断を排すことは無理。いくらかは私見を交えるけれど、それもまた面白いんじゃないか。

自然栽培を実践している人や詳しい人は今回は想定していない。なるべく簡易なことに触れたいと考えているので、興味のある人はぜひ参加していただきたい。

7/4 経営者がこんなことをしている

経営者である!などと偉そうに言っておきながら、前々から風のえんがわの協力で計画していた圃場見学会について詰めている。うちの圃場をじっくり案内して自然栽培の現場を見てもらおうという企画。

現場の事実を見てもらって、あとはいろいろ考えてもらいたい。あまり予断を交えずなるべく客観的に見ていただきたいと考えているが、やはり私見もそれなりに述べることになる。

梅雨明けの7月27日(日)あたりで考えている。また詳細はこの場などで公開したい。

また来週9日は母校の中学校で食育関連の交流会。30分ほど授業をしてくる。小学校ではこれまでに2度やったが中学校では初めて。秋には大学でも予定がある。こういうの大好きなんよね。でも準備の時間をねん出するのが今は大変。頭も体もフル回転。

現場は相変わらず追われまくって楽にならず。排水溝と沈殿槽の処理は先ほど目途が立ったが、本格的に梅雨の天気になってきたし、大豆の1回目土寄せ残り2.5haとゴボウ畑の一角の草がやばいことになりつつある。段取りが厳しくなってきた。

7/3 私は経営者である

とかく繁忙期には自分が経営者であることを忘れがちになる。私は(有)はんだの経営者である。

田畑に張り付いて農産物を育てるといううことは経営の一側面に過ぎない。農業に無縁の人は言うまでなく関係者の多くさえもこのことを理解していないのは、当事者である私が忘れかけてしまうくらいだから無理もない。

良い農産物なんて誰にでも簡単に作ることができる。農産物を評価されて単純に喜んでいる農業者はいない。いたら、それはエセか、近いうちに離農していくハメになるかのどちらかである。

さあ、冷静になって、私も経営者に戻ろう。

7/2 現政権と生き方のこと

現政権のやろうとしていることは、そのことごとくがこの国が導かれるべき方向とは「真逆」だと私は感じている。一方で、抗う人々や勢力の行動をネット等で垣間見るが、私自身はほとんどの場合に具体的な行動に出ることはしない。

それは生き物相手に生業を立てているから自由に時間が取れないということはあるのだが、それ以外の理由が大きいかもしれない。

どういうことかといえば、多くの場合、理論だった反論や反対行為ができるだけの知識や理論が私にはないのだ。反論というのはよくよく勉強してからしないと、多くの場合相手にバカにされて終わりということが多い。そのために多くの場面でつい躊躇してしまう。

他人よりも造詣が深いと思われる農や環境の分野でも、明らかに相手の主張が気に入らない場合であってもストレートには反論しないことが多い。反論して変わると思えば反論するが、反論するよりも迎合もしながらでも相手の考えを変えることの方がより効果的な場合が多い気がするのだ。

話の質は少し違うかもしれないが、安部政権は圧倒的な支持を得ている。支持を得ているから無茶苦茶をやる。どれだけの数の反対派が何と言おうと、デモが数万人集まろうと、その何倍もの支持者がいる。「景気」という餌をぶら下げられたらエコノミックアニマルの日本人には辛いところがある。よくぞ考えたものだ。一時は挫折した安部氏がここまでやるとは。

私は反対やデモを否定しているわけではない。むしろ今後もこういう行為は絶対的に大切であると考えている。私が言いたいのは、それと同時に、現政権を支持したくなる今の大多数の日本人の価値観を変える方向の運動もしていきたいということである。

運動と書いたが、何も改まったことではなくて、普段の生活からできることがあれば一番いい。私で言うなら自然栽培の普及。これは栽培技術ではなくて生き方の話。私の生き方にも矛盾はたくさんあるが、現政権の進もうとする数々の方向を是とする熱源は持っていない。

実は私はまだ、自然栽培から学ぶ生き方を人に正しく語れる多くの引き出しを持っていない。これについては日々学んでいる。ポエムでは響かない。歌では馬鹿にされる。矛盾への批判は甘んじて受け、満を持して打って出たい。

7/1 排水溝の管理ミス

繁忙期のピークは過ぎたと書いたばかりだが、秋まきゴボウの収穫が迫る中、調整場での排水溝の管理でウッカリしていたことがあって今日はドタバタ。一時は昨夏の災害の影響もあるかと考え青ざめたこともあったが、どうもそうではなさそう。

ただひたすらにジッと進めるのみ。蒸すねえ。

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